リクルートマーケティングパートナーズが提供する、学生向けの学習用アプリケーション「スタディサプリ」を最近知りました。
仕事柄資格等の専門学校の授業などを調べる機会があるので、Web授業や端末機器を使った講義を受講できることは知っていましたが、リクルートが本格的にWeb動画完結型の教育メディアを提供しているとは思いませんでした。
姉妹サービスとして、TOEICや英会話学習用の「スタディサプリENGLISH」もあるようですね。
【公式】英会話・TOEIC®対策に│リクルートのスタディサプリENGLISH
月額980円から、学習塾並みの講義をスマホやタブレット端末で視聴できるというのは、忙しい現代人には非常に重宝するサービスですよね。
テキストはPDFでダウンロード可能、というのも嬉しい。
講義の質もなかなか良さそうです。
日本国内ではコスパ最強の学習方法だと思います。
しかし、この「スタディサプリ」の登場は何を意味するのか、考えました。
日本の塾・予備校業界に激震が走っているのではないかと思います。
おそらく、教育ビジネス全体にパラダイムシフトが発生することを示唆しているのではないかと考察しました。
つまり、予備校や学習塾で学校のように教室に学生が集まって講義を受けるスタイル、というのは崩壊しかねないという事です。
大教室に集まって講師の講義を聞く、というのはオールドスタイルになってしまうのではないかと考えました。
よって、未来の塾業界はこういうスタイルが主流となるであろうと予測しました。
・基本はWeb講義やビデオの授業が主になる
・しっかりと講師に聴きたい内容は、マンツーマンで個人指導
・人気の先生の授業のみ、教室での講義が行われる
これが業界になにをもたらすのか、波及効果まで推察しました。
まず第一に、現状の市場規模は縮小します。
スタディサプリが価格破壊とも言えるような値段で教育サービスを提供する以上、業界全体のサービスと料金に対する意識が変化することでしょう。
結果、業界全体で価格が下がり、市場における金額規模は確実に縮小します。
市場規模が縮小するとどうなるのか。
今までのように金額を生み出せなくなる以上、コストカットは業界全体に波及。
一番切りやすい人件費がカットされ、業界の人員は確実に減少します。
能力のある講師や人気の先生が生き残っていくことでしょう。
平凡な講師やスタッフは失職の憂き目に合う可能性が出てきます。
よく学生アルバイトとして塾講師や家庭教師を行う人がいたりますが、スタディサプリによってその職種が無くなるかもしれませんね。
一方、Web授業の普及によって拡大するのはWeb業界。
仕事の案件が単純増するので、儲かる事業になるかもしれません。
教育ビジネスの現場を経験した人が、新たなビジネスを求めてWeb業界に参入するというケースも起こるでしょう。
というように、日本の教育ビジネスはどんどんPCやWebを中心としたものに変化し、その分人員に割いていた費用はWeb運営の費用へと変わっていくと推察しました。
果たしてこの予測が当たっているかはわかりませんが、数年~数十年後には自分も人の親になる可能性があるので、しっかりと業界を見据えていきたいと思います。